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 後悔はするが反省はしないッ!
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 自慢ではありませんが、私は貧乏性です(笑)。
 食品会社に勤めているにもかかわらず、質よりも量、量が同じなら安い物を取ります。
 例えば豆腐は1丁、30円。もやしは1袋、40円。サンマは1匹、70円と言った具合に、とにかく量と安さ重視。
 まぁ別に何か欲しい物があるわけではないのですが……(取り合えず今は小説が書けるだけで(ry)。
 で、今日のお昼。
 以前の記事で紹介した『死語使い』の女性に納豆を勧められました。

「はい飛乃さん。コレ余ったからあげる」

 どうも実験で使って余ってしまった納豆をくれるようです。まぁ、この会社ではよくあること。小さなボウルにテラテラと輝く小粒の納豆が2人分ほどありました。

「どーせ会社のお金だから高いの買っちゃった。3パックで300円の!」


 300……。1パック100円……。

 ちなみに私がいつも買う納豆は3パック50円です。

「食べてみて、すっごい甘いの! 納豆嫌いな人でも食べれるよ!」

 私は関西人ですが納豆は大好きです。
 けど、同じ部署には関東出身でも納豆嫌いな人がいるようで。彼女が言うには、その人でも美味しく食べられたとのこと。
 コレは期待大です。
 私は早速その場で一口。


「どぅ!?」

 

 彼女は期待に満ち満ちた視線を私の方に向けてきます。

 あの、なんてゆーか……コレ……

















 めっさカラシきぃてんですけど


















 一言で言えば台無し。
 私がいつも食べている安物の納豆と何ら変わりありませんでした。



「甘くて美味しいでしょ!?」



 しかし他の方達は、これだけの辛さの中に甘味を感じられる様子。
 私は返答に悩みました。同じ食品会社に勤める者としてプライドがあります。
 そして考え抜いた挙げ句……
















粘り具合が最高ですね」















 今年一番の笑顔で答えました。






「でしょー。安物とは全然違うんだから」




 ……ひょっとして私は試されていたのでしょうか?
 真実は永遠に闇の中です……うーむ。


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 食品会社では多分どこでもやっていることだとは思うのですが『官能評価』というのがあります(決してヤラしい意味じゃないですよ?(汗))。
 作ってみた食品が客観的にどういう評価なのかを調べるための試験で、平たく言えば「コレ美味しいですか? 美味しくないならどういうふうに改善すればいいですか?」というアンケートを社内で行うことです。
 で、今日。
 揚げ物の官能評価にかり出されました。
 コレには唐揚げとか、エビ天とか出てくるのでかなり好きです。
 そして以下がその時のアンケート用紙。



『サツマイモの天ぷらを食べて感じたことを、次の中から二つ以下で選択して下さい。

 1. サッパリしている
 2. 油っぽい
 3. 素材の風味がよく出ている
 4. 甘味を感じる
 5. 口の中に味がいつまでも残る
 6. ころもがサクサクしている』




 これ、さぁ……。何かおかしくないですか?
 この部分。




『次の中から二つ以下で選択してください』



 まぁ文章がちょっとおかしいのは大目に見るとして、どうして『選択』に下線が引いてあるのでしょうか。普通に考えて『以下』じゃないんですか?

 選択しなければならないってのは、見りゃわかりますよ。『洗濯』と勘違いするような低脳児でもなければ、『神託』と読んでしまうほど信仰心も高くないしね。まぁ『戦爆』って言うんなら、とりあえず頑張ってみますけど(ぇ)。




 何かホント、この前の中坊といい、この会社の中年といい、『浅学』な輩が急増中って感じですな。
 うーん、日本の未来は誰が担う?


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『未完の魂、死の予定表』チャプター3を読んで下さった方! どうも有り難うございました! ベルグへは共感して頂けましたでしょうか? 
 食後の一服。それは至福の一時。
 午前中の仕事を終えてお昼ご飯を食べた後、喫煙ルームで他の社員さん達と談笑しながらあーだこーだ。
 なんか「ああ……俺、今日も生きてるっ」って感じです(笑)。
 ただまぁ、こういう幸せな時間というのはアッサリ崩れてしまう物で……。
 以前に何度かご紹介したB型自己中ブッチー。
 彼はめったに喫煙ルームには来ないのですが、たまーに思い出したように出没します。そして会話の相手をするのは居室が同じであるこの私。
 またいつものように、空気の読めない的外れな会話が飛び出すのかと思いきや……。

「飛乃君さー、俺まーた怒られちゃったよ。あの恐い女の人に……」

 なにやら沈んだ顔つきで言いながら話しかけてきました。



 『恐い女の人』



 それは我々の中である種共通のコードネーム。

 正式名称『お局様』。

 私達の部屋の裏権限は、全て彼女が握っていると言っても過言ではありません。
 このB型自己中ブッチー君。
 以前にも何度か彼女に怒られたことがあるばすなのですが、また性懲りもなく何かやらかしたようです。


「ホント聞いてよ。この前なんかさー、実験で使うからちょっとお砂糖もってっただけなのにさー。『使う前にちゃんと言って下さい!』って凄い剣幕でさー」


 まぁ、黙って持ち出した彼も悪いのでしょうが、お局様は融通が利きませんからね。例えちょっとであったとしても自分で管理している以上、前もって連絡が欲しかったのでしょう。









「たった三袋もってっただけなんだぜー? 普通それくらいで怒るかー?」







 三袋……つまり三キロ。






 ちょっと……?






「あとさー、打ち合わせの時間にちょっと遅れただけで、『今度からは時間厳守でお願いします』って言われちゃったよ」



 まぁ彼女の性格からして時間通りに始められないのは苦痛でしょうがないのでしょう。










「たった三十分遅れただけだぜー? 許容範囲内だよなー?」 








 三十分……つまり半時間。








 ちょっ、と……?








「昨日なんかさー、実験で使ってた連続遠心分離器、ちょっと消し忘れただけなのに、朝っぱらから『空運転してたら火事になるんで絶対にやめてください!』だぜー?」







 朝に言われたって……まさか……。









一晩中動かしてたからってあんなモンから火ぃ出るわけねーんだよ。常識だろ? それくらいでガダカタ言うなって話だよ」








 一晩中……つまり十二時間?










 …………。










「なんかさー、あの人ぜーんぶ俺が悪いみたいに言うから嫌いなんだよ」









全部お前が悪いんだよ。









 私自身、お局様のことはあまり好きではありませんが、今回ばかりは彼女の肩を持ちたいと思います。


 ヽ(`Д´)ノお前の物差しが狂ってんだよバーカ!


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 今日、会社でちょっとした事故がありました。
 事故ったのは私ではなく他の人なのですが、会社全体で問題視される程の事故だったようです。詳しくは聞いておらず、全員に配信されたメールで概要を知っただけなのですが、パイロットでの中型機械を使った作業中に起こった事故のようでした。

 何でもそうなのですが、便利な機械というのは一歩間違えれば立派な凶器に早変わりします。その方は機械の熟練者だったのですが、それ故に油断してしまい、マニュアルに無い使い方をしてしまったようです。

 で、昼休み。
 その事故の事後処理を担当させられた別部署の先輩に、詳しい話を聞きに行きました。

 ケガをしたのは右手の人差し指
 回転体に挟まれ、引き込まれはしなかったものの、指先からかなりの出血があったようです。

「それでさー。結局俺が片づけるハメになってねー、その機械」

 私は何だか痛そうな話が始まりそうだったので、茶化しに掛かりました。

「まさかひとりでに動き出したとかー? 人間の血の味を覚えたりしてー」

「まさか……」

 
 彼は首を振りながら暗い顔で返します。
 そりゃそうですよねー。


「どっかから笑い声が聞こえてきたりしてー。だってほら、ウチって幽霊出るんでしょ?」

「それはないなー」


 半笑いになりながら言ってきました。
 だよねー。ありえないっつの。


「じゃあひょっとして、その機械からグロい物とか出てきたりして。人の肉とかー」

 ンなことあるわけ――





「そうなんだよ」




 ――ねー、よなー……













 あははー……。













 …………。















マジで?









マジで
















 どうも人差し指の先の肉が、ちょっと抉れて機械にこびり付いていたようです。



 ((((((((;゚д゚))))))ヒィィィィィィィ!!


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>アキトさん
 『未完の魂、死の予定表』チャプター2を読んで下さってどうもありがとうございました! そして死のパターンは読み通りです(笑)。
 それではチャプター3でお会いしましょう。今のところ半分くらいです。ではではー。
 今日は月に一度の特大ゴミ収集の日
 特大ゴミ収集とは、生ゴミ、可燃ゴミ、液体ゴミをまとめて巨大なコンテナに詰め込める日のことです。実験で廃棄されるゴミの量がハンパじゃないので、私の会社では月に一度、こういう日を作って専門業者に処理して貰っています。
 ただまぁ、コンテナがいくら巨大と言っても当然限度があります。他の部署との兼ね合いもあり、各人が出せる分量というのは決まっております。この辺りは正式に明文化されているわけではなく、暗黙の了解と言った感じですね。
 なので一人で沢山のスペースを占領すると、かなりひんしゅくを買います。
 となればいかに小さく纏められるか。
 私は今日の午前中を殆ど潰して、派遣さんと二人でゴミのまとめにせかせかといそしんでおりました。

 可燃ゴミは体重を掛けて圧縮し、ダンボールに詰めて捨ててしまえばいいのでそれ程苦労はしません。
 問題は生ゴミと液ゴミです。
 この二つは乱暴に取り扱うと液だれするため、ビニール袋を二重にした上でダンボールに詰め、捨てることが義務づけられています。
 で、そうした際に気を遣わなければならないのが、ビニール袋に入る空気。
 この空気が多いと容積が増し、かさばります。そうなればダンボールに入る数も少なくなります。少量ならなんてことないのですが、ちりも積もれば何とやら。ホント、ちょっとした気配りがバカになりません。
 私と派遣さんは、出来る限り空気を抜いてビニール袋の口を縛り、ゴミをダンボールに詰めて行きました。しかし――


「飛乃さん。ちょっとコレ、キツイんじゃないですか?」


 二重にしたビニール袋をダンボールに押し入れながら、派遣さんが言ってきました。
 もう少し頑張って空気を抜けば、今派遣さんが持っているゴミも入りそうなのですが、見た感じちょっと難しそうでした。
 空気をギリギリまで抜こうにも、やはり縛る時に少しは入ってしまいます。
 仕方がないので、諦めて別の小さなゴミを入れようとした時――

「あ、閃きましたよ。飛乃さん」

 得意げな顔で彼が言ってきます。

「こうしましょう」

 そしておもむろにハサミを取り出し、ビニール袋の端に切れ目を入れました。

「これでギリギリまで空気抜けますよね」














 ……うん。















 確かに抜けるね。




















 ゴミ汁も一緒にな。
 



















 どうしてわざわざビニール袋を二重にしたのか、彼は全く理解できてないようでした。



 お願いだから、ちょっと考えて行動して……。



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>ヴィルアスさん
 『未完の魂、死の予定表』を読んで下さっているようで、どうも有り難うございます!
 続きもハリキって書いていきたいと思います!
 今から一週間ほど前に聞いた話なんですが、実は私の会社……出るらしいんです。
 何か聞くところによると、第二次大戦時代、日本陸軍の研究施設だった跡地に立ってるらしいんです。私の会社。

 戦争。陸軍。研究施設。

 この三つのワードから「黒魔術」「人体実験」「不死身の兵士」という物を連想してしまうのは私だけでしょうか(汗)。


○証言一:入社17年目の管理職の男性
「俺、前の休日にさー、会社来たんだよ。ちょっとまとめたい資料とかあったから。そしたらさー、居室の外、誰かすーって通って行ったんだよねー。で、ウチって社員の出入りとか全部コンピューターで管理してるじゃん。次の日さー、総務に連絡して誰か他にいたのかって聞いてみたいんだよ。そしたら、来てたの俺一人だったんだよねー


○証言二:入社4年目の女性ヒラ社員
「アタシ昨日、ちょっと遅くまで残って実験してたのね。で、九時くらいに帰ろうと思って、実験室の電気とか最終チェックに行ったの。そしたらなんか、棚の向こう側に人影が見えてさー。まだ誰か残ってるのかと思って『まだ使いますかー?』って聞きながらそっち行ったら誰もいないの。そのすぐ後に、後ろに誰かの気配感じて振り向いたんだけど誰もいなくて。恐くなったから、友達と電話で話しながら急いで帰っちゃった」


○証言三:入社1年目の男性新人社員
「別館の一階にあるトイレあるじゃないですかー。あそこって殆ど誰も使ってないから、お腹壊した時とか、よくあそこでゆっくりしたりするんですよ。で、昨日の夜……八時くらいかなー。居室のゴミを外に捨てに行って、その帰りにちょっと寄っていったんですよ。そしたら珍しく誰か入ってて。ジャーって水流す音したんで。電気もついてたし。でもね、トイレのスリッパ誰も使ってなかったんですよ













 ヤバイです。









 
 ガチで出るようです。











 その話聞いた日からもうビビリまくりで。
 例えば今まで普通に遊んでた空き地でも、『地雷が埋まってある』って聞いた瞬間から近寄りたくもなくなりますよね。
 それと同じで、コレまでは何でもなかった部屋の暗影とかが、もー恐くて恐くて。でも仕事の都合もあるんで、いつもいつも早く帰るわけには行かないんですよねー。
 しかも日が暮れるのが早いこの時期。


 ――今日、ついに遭遇してしまったんです。


 確か七時くらいでしょうか。辺りは真っ暗。
 そんな中、私が誰もいない廊下を一人で歩いていた時です。
 何かが視界の隅に映って、ふとそちらを見てみると……



「――!」












 硬直。





 








 窓の外には、宙に浮かぶ不気味な人の顔が。
 青白く、とても人間とは思えません。




 しかし私が逃げ出す前に彼はコチラに顔を向け、














 ニコやかな表情で会釈……。















 …………。














携帯いじりながら歩いてんじゃねぇよ!














 ディスプレイから発せられる明かりで下から照らされた顔って、ホントに幽霊に見えるんですわ。


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『未完の魂、死の予定表』をチャプター2まで読んで下さった方! どうも有り難うございました!

>ヴィルアスさん
 『キミの口から腹話術、してくれますか?』へのご感想どうも有り難うございました! またメールにて返信させて頂きますので少々お待ち下さい!
 今日の午後。
 以前紹介した、ミスターな女性先輩にちょっとした相談をされました。

「ねー、飛乃君さー。友達のお見舞いに行くんだけど、何持っていくのが良いかなー」

 どうも入院している方は男性のようです。
 なので同性の私だったら何が欲しいか聞いてきた様子。
 この相談をされた時、私の中で誰かが叫びました。












 ボケろ














 と。

 大阪人としては避けて通れぬ道です。
 私の頭は最適な答えを探すために超高速回転を始めました。



(どうする。例えば『タワシ』とかどうだ。いや、あまりに露骨か。それに引かれる可能性もある。しかしあまりに高度なボケはツッコんですら貰えない。ある程度分かり易くしなければならない。見舞いの品、か……。王道なところで言えば果物……、バナナ、リンゴ、メロン、胃に優しい物ばかり。コレをヒネって、そう……『キャベジン』とかは? いや、病院に薬というのはマッチしすぎている。もう少しギャップを持たせた方がいい。コチラがボケていると伝わり、食べ物系で病院にはミスマッチ、さらにツッコみ易い品物、それは……)











 閃きました。










 コレしかありません。
















納豆、とかどうですか」











 さぁどう来る!

 この微妙に食べづらく、独特の匂いを放ち、およそ見舞いの品として相応しくない日本食にどうツッコム!?














「あ、ソレいいねー。あの子好きだしー」














 なんだ、この敗北感は……。




 そんな憂鬱な午後の昼下がりでした……。orz


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 『未完の魂、死の予定表』のチャプター2を読んで下さった方! どうも有り難うございました!
 今日、大変なことが発覚してしまいました。
 私の会社は、購入した試薬類は全てデータベースで管理することになっています。
 納品日、量、危険度、Casナンバーなどなど。
 この作業により、会社全体としてどんな試薬をどのくらいの量持っているのか、誰でもすぐに分かるようにしています。

 色々と便利なデータベース。
 しかし一つだけ致命的な欠点がありまして。
 それは




 非常にメンドい



 ということ。
 だって日常の業務に追われているのに、いちいち買った試薬なんて打ち込んでられませんよ(おぃ)。
 まぁ、そんな訳で。
 私が真面目に打ち込んでいたのは入社して半年くらい。それ以降、別に入力しなくても何も言われなかったので、そのまま放置しておりました。

 が、今日。ISOがらみで突然、試薬管理の見直しが行われることが決定いたしました。




 一大事です。





 大恐慌です。





 人生の岐路です。
 





 何がヤバイって、私が全くデータ入力していないのは勿論のこと、その見直しを取り仕切る人が、例のコワイお局様という事実が壊滅的にヤバイです。
 バレたら何を言われることか……いや、ハッキリ口に出してくれればまだましです。
 きっと精神的に[ピーーーーー][ブッブッーーーーー!]を、この先ずっと[ズキューーーン!]されるに違いありません。














な、何とかしなければ……。














 取り合えず、すぐに思いつた解決策は、ガサ入れが入る前にコレまでの数年分のデータを纏めて打ち込んでしまうというもの。納品書はちゃんと残っていますので、ソレを掘り出せば日付の整合性は取れます。
 もぅメンドくさいなどということは言ってられません。
 私はこっそり納品書を持ち出し、いざデータベースの入力画面へ。
 しかし――














































 まさかお局様の陰謀……。すでに先回りして……?



 いや……!



 そうです。




 思い出しました。





 確か一年ごとにデータベースのデータを固定させる仕組みになっていたのです。
 私のように後付けでデータ入力する者がいないように、その年度が終わると特定の人達以外には触れない仕組みになっているのです。
















おのれ……余計なことを……。















 しかし、私には裏奥義が残されています。
 先程言った『特定の人』
 すなわち、試薬管理の総元締めである化学物質部会の人達。
 実はその中に私の同期がいるのですよ、腐腐腐の腐……
 彼であれば、すでに入力を受け付けてくれなくなった年度のデータベースでも操作可能なはず。
 
 午後、早速彼に相談すると、昼飯一週間分で快諾してくれました。
 やっぱり持つべきものは友です。
 コレで一安心。
 私は納品書の山を渡して、意気揚々と自分の仕事に戻りました。

 そして夕方。
 そろそろ終業チャイムが鳴ろうかという時。例の同期が私のいる居室に入ってきました。
 フロアが違い、仕事内容に繋がりもない彼が来るのは非常に珍しいことです。恐らく私に会いに来たのでしょう。昼間のことで何か問題でもあったのでしょうか。

 私は声を掛けられるのを待っていましたが、彼は私の後ろを通り過ぎて行きました。
 おや? と思っていると、彼はそのままコワイお局様の前に行き、




「何か飛乃君が昔の試薬データ入力し忘れてたみたいなんですけど、今まとめて入れちゃって大丈夫ですか?」











 な……。




























 
 今日初めて知ったことと何ですが、コワイお局様は化学物質部会の責任者でもあるらしいです。




 ……彼女がガサ入れの仕切りをしている時点で気付くべきだった……。








 え? それからどうなったかって?



 実はですね……
















 特に何も

















 












 お願い神様、土日を永遠に終わらせないで……。

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 今、私のドレッシング開発チームには女性が三人います。
 一人は一昨日紹介した『死語使い』
 もう一人はあんま話したことない(話しかけづらい)、リーダークラスの人。
 そして最後の一人は、ギリギリ二十台(三十路間近とも言う)の女性。

 で、この最後の女性。彼女もなかなか個性的な人でして。
 どう個性的かと言うと、地球外言語を喋ります。
 例えば、私がキャベツの千切りが上手く行かず、どうにかして良い方法がないものか相談した時。

「まー、一応さー、大根をスライスするやつとかあるんだけど。こぅ、ギャギャッ! って行ってグワシグワシってなっちゃうからあんまりオススメできないかなー」








 ワケ分かんねーよ。









 さらに、コールスローを他社のドレッシングで作ってみた時のこと。
 ちょっと自分達のドレッシングで出来た物と違ったので、私より仕事経験豊富な彼女に言ってみると、



「んー、なんかねー。ソコの使うと液々する感じかなー」











 コッチは辟易だよ。










 彼女との会話は終始こんな感じです。
 もー、小説で鍛えてきた想像力をフル稼働させても全く歯が立ちません。
 宇宙言語通訳を介さないとろくに会話も出来ない状況。

 で、昨日の話なんですけど。
 朝方、やけに冷え込みました。
 しかし電車の中は暖房がガンガンに効いていて暑いくらい。
 寒いところからいきなり暑い場所に行った時、なんか全身に静電気でも走ったかのようにかゆくなることってありませんか?
 私、結構敏感肌なんで、冬場の乾燥の時期はかなり苦しめられます。

 そして昼休み。
 その話題を彼女にふって見ると、







「あー、分かる分かる。なんかこー、お肌がチンチンする感じー?」









 チ……。


















婚期逃してぇのかテメェ!















 年頃の娘がそんな言葉口にしちゃダメですよ。
 少なくともオジサンはそう思います。


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 web拍手へのお礼コメント
>指、お大事に。飛乃さんの雑記見ると励みになりますw
 もう治ったと思ってたら、寝ている間にまだ傷口が開いてました(汗)。
 私の雑記などが励みになっていただけると大変嬉しいです。これからも何とか頑張っていきますんで、ヨロシクお願いします。
 今日、朝から会議がありました。
 その時に、これまで配合検討してきた商品を出さなければなりません。
 私が今携わっている商品はドレッシングです。
 その中でも『コールスロー』という種類を作っています。
 ほら、昔学校の給食とかで出ませんでしたか? こういうの。






 キャベツとかにかかってて、レモンの酸味がきいているアレです。
 で、ドレッシング単体での風味も勿論見て貰うのですが、キャベツにかけた時の味も見て貰わなければなりません。
 なので朝一からキャベツの千切りをしました。
 私、一応自炊はしていますが、千切りなどというメンドくさいことは一切しません。てゆーか初体験でした。さらに時間が無いのも手伝って、誤って包丁を……。

 まぁ、指を切ってしまいまして。
 とりあえず応急処置をして、急いでキャベツを会議室に持っていきました。
 そして上司たちに食べて貰っている時に、

「お、飛乃。その指どうしたんだよ」

 と、バンソーコーを張っている指を見られてしまいまして。
 別に隠すこともなかったので、正直に事情を説明。
 「気を付けろよー」とか「そんなになるまで頑張ったのかー」とか、ねぎらいの言葉を掛けてくれるのかなー、と思いきや、







「キャベツにお前の血ぃ付いてねーだろーな














 
 冷血。
















 ……まぁ、いいですけどね。
 もぅ慣れましたし。

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プロフィール

Author:飛乃剣弥
最近、色んなことがどーでもよくなってきた。
それでも20%の酸素は必要。
特技は暴飲暴食と上司にタメ口。
スタンドは『ザ・ワールド』(よく無自覚に空気を凍り付かせる)。
ある種の相方

Side:バナジウム虎吉
 かえってきたツッコミ猫。
 マジに怒るとヒゲにシワがよるらしい。
 あと♀。
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登場人物相関図

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登場人物紹介
『魔女』
 現部署の同僚。女性。その柔和な微笑みは5人もの男をたぶらかし、飾り気のない言葉はオヤジ衆限定で大ウケする。真面目で頑張り屋さんなんだけど、薄氷でできた心を持つ、庶民的魔女の代表格。上唇の産毛が、近距離だとヒゲっぽく見えるのは、私が墓場へ持ち込むアーティファクトの一つ。


『漢♀』
 現部署の後輩。一応女性(諸説あるらしい)。2010年三の月に舞い降りた世紀末の大悪魔。万物流転の原理すらねじ曲げ、彼女の覇道にぺんぺん草なし。推定年齢50億26歳。今の地球は彼女が小学校の時に、図工の課題でやっつけ的に作ったというのが最も有力。


『イジメてちゃん』
 現部署、他チームのリーダー。男性。高い権力と低い物腰を併せ持つ、癒し系愛すべきバカ。仕事のふられっぷりは一人前、小言を言われる時は一番前。リーダーオーラ皆無、人生運皆無。「コラ!」と言えない、「いいえ」も言えない。身長A、性格S、男前度B、ストレス性胃腸炎度SS。


『毒メン』
 現部署の後輩。男性。世にいる大半の女性をトロかす甘いマスクから、悪意皆無の猛毒を吐き出す。ポリシーは一貫する、周りからの視線は完スルー。自分大好き、自分が一番、自分よければ全てよし。取り合えず俺最高。身長A、性格D、男前度SS、ジャイアン度SS。


『テキトー』
 現部署のリーダー。男性。貫禄のあるお腹が特徴的な三等身デフォルメキャラ。人生テキトー、大の甘党。体の大部分はチョコレートで構成されており、糖分が切れると極端に動きが鈍くなる。身長A、性格A、男前度B、無責任度SS。


『大胆撫子』
 現部署の新人さん。直属の後輩女性。清廉、華憐、お淑やかと三拍子揃った、大和撫子の純血を受け継ぐ絶滅危惧種。彼女の存在プライスレス、ホントにこの会社で良かったのかプレイスレス。時々飛び出す予想外の発言が、おじさん心を巧みにくすぐる。身長B、性格A+、美人度A+、言葉のマジシャン度S。


『逆コナン』
 現部署のボス。自他共に認めるスケベ親父。オンリーワンが大好き、ロンリーワンが大嫌い。本人は周りから人気があると思い込んでいるが、半分以上が同情であることに気付いていない。身長A、性格B、男前度B-、ロリコン度S+。


『シャドウゲイト』
 現部署の先輩女性。女性では最年長。ビーバー顔、フィーバー体質。おだててやれば際限なくテンションは上がっていくが、お世辞だと見抜かれると急降下。そして死。身長B、性格C-、美人度D、おかあさん度SS。


『ザラキ』
 現部署の後輩女性。帰国子女。英語ペラペラ、日本心ペラペラ。“気遣い”の意味を若干はき違えているところがあり、親切心で人の精神を谷底へと突き落とす。身長C、性格B+、美人度A、クリティカル率S。


『ジェシー』
 本妻。五年間連れ添い、数々の艱難辛苦を共に分かち合ってきた喪服美人。しかし旦那の勝手な都合でオーバークロックさせられ、メモリを半減させられ、あまつさえ超ハイスペックな側妻に旦那を寝取られてしまった悲劇の団地妻。復帰のため、側妻に呪いを施し中、らしい……。


『キャサリン』
 側妻。最新のCPUを内蔵した、超ハイスペックなキャリアウーマン。が、非常にプライドが高くて気むずかしく、起動させるだけで多大な労力を割かれることもしばしば。また起動後も、こっそりアイコンを消したり、DVDドライブをガン無視したりなどのお茶目なイタズラを連発し、旦那を振り回している。


『トリビアン』
 元上司。すでに退職。男性。四十代後半。強い者に弱く、弱い者に強い。常に底知れない小物オーラをまとう。何にでも『へぇーへぇー』と返すため、ソレが重要かどうかの判断が非常に難しい。必殺技は『赤ちゃん喋り』。


『アバウト・ミー』
 前テーマのリーダー。男性。三十代後半。血迷って大手企業を退職し、我が社の所長の怪電波に捕らわれた哀れな中途採用者。生き方もいいかげんなら、言動のすべてがいいかげん。なんとなく『ヨソ様』に通じるところがある。必殺技は『KYっておいしいの?』。


『デコっぱら』
 前部署の先輩。女性。三十代前半。人当たりがよく、愛嬌もあり、十人中九人が可愛いと言うだろう容貌の持ち主であるが、残念ながら額に三段腹がある。必殺技は当然『上目遣いから怪光線』。


『年下おかみ』
 前部署の後輩。女性。二十代半ば。肌の色、言葉遣い、身にまとうオーラ、全てが白い。一見すると良家のお嬢様だが、実はとんでもない秘密兵器を隠し持っている……と勝手に妄想して私が一方的に崇め奉っていた……が、本当に持っていたことが発覚。その必殺技は『暗黒面オーラ』。聞く者の服従心を強制的に引き出す恐ろしい技である。コレにより『年下あねご』から『年下おかみ』にクラスチェンジ


『人妻カオス』
 前部署の先輩。女性。三十代後半。やることなすこと全てが突飛で人畜有害。自爆することもしばしば。社歴が長いわりにルーチンワーク専門。必殺技は『残念なことが。失敗しちゃった』。


『お局様』
 前々々部署で非常にお世話になった女性。推定年齢五千歳。妖怪の生まれ変わりとのウワサも。いろんな意味で怖い。


『飛躍魔人』
 前々部署の直属の上司。女性。三十代後半。頭はキレるが、思考に脈絡のないことが多い。面倒見はいいが、軽い口調で大仕事をふる。怖い。


『死語使い』
 前々部署の大先輩。女性。三十代後半。「ロン毛」「アウトオブ眼中」などの死語をたくみに使いこなす。美人だが静かにキレる。怖い。


『ミス・ミスター』
 本社に異動となった一期上の先輩。女性。三十代前半。「液々しちゃう」「照りっぱなし」など、地球外言語をよくたれ流す。基本的にほわほわとした性格だが、笑顔でキレる。怖い。


『ブラック・マジョム』
 前々部署の先輩。女性。三十代前半。結婚願望が非常に強く、食虫植物のように相手を狙っている。声は幼く可愛らしいが頭の方はそれ以上に幼く、言って良いことと悪いことの区別がついてない。素で破滅の言葉をバラまく。怖い。


『ヨソ様』
 四つ下の後輩。男性。二十代前半。とにかく怖いもの知らずで、常に我が道を行く。本人の知らないところで、私に実害が及んでいるケースが多い。怖い。


『ザ・ハーレム』
 本社に異動となった前々上司。男性。四十代後半。五人の女性を一度に相手にしたことがあるらしい。「女子大生」と「女子大学生」の違いに異常なこだわりを持つ。ヌルい。


『サリ平』
 元特許部署の人。男性。三十代後半。「サリーちゃんのパパ」と「波平」のキメラ体。現在は退職してプー。基本的に毛深いが大切なところは薄い。ハゲい。
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